この記事は11分で読むことができます。
2025年度最新情報 ISO認証取得のために利用できる補助金・交付金とは?簡単解説

ISO認証の取得・審査機関の切り替えをご検討中のお客様へ
審査料って、今はどのくらいの費用感なんだろう?
《ISO規格の種類》《事業内容》《事業所数》《従業員数》をご入力いただければ、
概算のお見積もりをご返信いたします!
「ISO認証ってコストがかかると聞いたけど、補助金は使えるの?」
「中小企業でも使える制度があるなら教えてほしい」
ISOをこれから取得予定の企業やすでに取得済みの企業のご担当者様から、このようなご相談をよくいただきます。
結論として、ISO認証の新規取得時および更新時に活用できる補助金はあります!
しかし、実施機関・提供元は「都道府県及び区市町村(地方公共団体)」「非営利法人」など多岐にわたり、対象経費や申請方法なども大きく異なります。
目次[非表示]
- 1.そもそもISOとは?
- 1.1.ISO認証を取得するメリット
- 1.2.補助金を利用するメリット
- 2.ISO認証に係る費用
- 2.1.審査料
- 2.2.その他の審査に関係する費用
- 2.3.マネジメントシステム構築費用
- 2.4.マネジメントシステム運用費用
- 2.5.教育訓練・研修費
- 2.6.番外:ISOの取得のためには、設備投資などは必要なのか?
- 3.ISO認証の新規取得や更新に利用できる補助金は?
- 3.1.これまで公募された補助金制度一覧
- 3.2.制度・募集の締め切りに注意!
- 4.補助金を利用する際に注意するポイント
- 4.1.申請条件・対象者
- 4.2.申請のタイミング
- 4.3.提出書類の不備や期限
- 4.4.交付までの資金繰り
- 4.5.申請後や交付後の対応など最後まで気を抜かない
- 5.当社サービスを例にした対象経費の見方
- 6.ISOを助成金を活用して社員の成長を後押ししましょう!
そもそもISOとは?
ISO(国際標準化機構)とは、世界で唯一公認されたマネジメントのツールとして普及しており、製品サービスの品質、効率、安全性、信頼性を向上させるための国際的な基準(規格)を定めた仕組みのことです。
ルール(規格)には種類があり、たとえば、ISO9001は「品質管理」、ISO14001は「環境への取り組み」、ISO/IEC27001は「情報セキュリティ管理・対策」を評価する基準です。
年に1回、資格を持った審査チームがお客様のもとへ訪問し、お客様が運用しているマネジメントシステムの適合性・有効性を確認します。
審査後には審査の結果として「優れた点」「改善できる点」「規格(基準)を守られていない点」などについての報告書を提出します。
よって、ISOを取得し、認証登録を受け、継続している企業は、「一定の国際的な規格(基準)を満たし続けている」と第三者機関から認められたことになり、取引先や顧客から信頼できる企業として認知されることにも繋がるのです。
ISO認証を取得するメリット
対外的なメリット | 社内的なメリット |
|---|---|
競合他社・同業他社との差別化 | 事業目的や戦略的方向性を含む組織方針の明確化 |
顧客満足度や信頼性の向上 | 業務プロセスの設計・標準化 |
国際ビジネスの舞台でも有利に! | 仕事の効率アップや属人化の解消へつながる! |
企業イメージの向上 | 責任と権限の明確化 |
公共事業や民間企業の入札で有利になることも! | 第三者視点で自社の課題を発見してもらえる! |
ISO認証は、外部からの信頼だけではなく、企業内部の成長や改善にも良い影響をもたらす制度です。
これから規模を大きくしていこうとしているベンチャー・スタートアップ企業の基盤づくりとしても活用できます。
補助金を利用するメリット
ISOの新規取得や更新には一定のコストが発生します。
漠然とISOの導入に踏み出せない企業も多いかと思いますが、補助金を活用すれば、かなりの負担軽減に繋がります。
また、ISOの補助金は、ほとんどのケースで地方公共団体や非営利法人が公募を行っています。
国が主導する助成制度に比べて、競争率が低い・申請方法が複雑ではない・地域に密着しているため、相談しやすいという利点もあります。
ISO認証に係る費用
補助金制度をご紹介する前に、ISO認証にはどのような経費や人件費が想定されるのかを確認しておきましょう。
ここでは5つの種類に分けて解説します。
審査料
この費用は、ISO認証機関による審査を受けるためのものです。
初期費用にあたる、新規取得の際に行われる「初回審査」は、少なくとも2回の訪問審査が行われます。
現地での審査時間が長くなるため、その分、審査料も高くなることが多いです。
また、翌年以降のランニングコストとしては、1年後と2年後の「定期(サーベイランス)審査」、認証の有効期限が切れる前に更新を行う3年後の「再認証(更新)審査」、それぞれの審査料が挙げられます。
再認証(更新)審査の費用感は、初回審査よりは安く、定期(サーベイランス)審査よりは高い、というケースが多いでしょう。
その他の審査に関係する費用
登録申請料…ISO認証を取得した際に、認証機関に支払う登録手続きの費用です。審査機関によって「審査料」に含まれる場合と、別途請求される場合があります。
登録証発行料…認証登録の事実を証明する証明書(登録証)の発行手数料です。審査機関によって「登録申請料」に含まれる場合と、別途請求される場合があります。
登録維持料…認証登録の後もISOを引き続き保有するために毎年支払う費用です。
交通費・宿泊費…訪問審査では、審査員の移動費や宿泊費が別途発生することがあります。審査機関によって、実費請求されるケースと、事前に見積もりに含まれているケースがあります。
上記の費用も、審査料に引き続き、ISO審査機関へ支払う費用となります。
初期費用とランニングコストどちらにも該当し、審査機関によって名称が違ったり、統合されていたり、請求されなかったりするため、審査料と併せたトータルの価格で相見積をするのがよいでしょう。
マネジメントシステム構築費用
マネジメントシステム構築費用とは、準備費用(初期費用)にあたります。
具体的には、現在の業務をISOの規格(基準)に当てはめていき、ギャップ分析の結果不足していた方針や社内ルール、手順等を文書整備し、業務プロセスを設計し直す作業にかかる費用などです。
これには外部コンサルに支援してもらう方法と、自社内で完結する方法の2種類が存在します。
後者の場合は「担当の人件費」だけで済みますが、前者の場合は担当の人件費に加えて「コンサルティング委託費用」を考慮する必要があります。
マネジメントシステム運用費用
マネジメントシステム運用費用とは、ランニングコストにあたります。
具体的には、ISOの規格(基準)を組織活動に取り込んだ結果、定常的な業務となった「内部監査」「マネジメントレビュー」「是正処置や改善活動」「文書や記録の維持管理」「第三者機関からの審査対応」などに対応する人員の工数(人件費)などです。
こちらも、外部コンサルに継続的に支援してもらう方法と、自社内で完結する方法の2種類が存在します。
しかし、運用の場合は後者のケースがほとんどですので、組織として運用に外部支援が必要ないと判断した場合は、「担当の工数(人件費)」を考慮するだけで問題ありません。
教育訓練・研修費
教育訓練・研修費は、準備費用(初期費用)とランニングコストどちらにも分類されます。
具体的には、新たに整備された社内ルールや手順の教育、規格要求事項を理解するための研修、内部監査員としての知識をつけるための研修などが該当します。
例えば、ISOの規格(基準)では、内部監査に関して沢山のことが定められています。
「あらかじめ定められた間隔で内部監査を実施しなければならない」
「監査プログラムを計画しなければならない」
「監査員を選定しなければならない」
「監査基準や監査範囲を定めなければならない」
「是正処置を行わなければならない」
「監査プログラム実施の証拠や、監査結果を、記録として残さなければならない」…
では具体的に、どのような計画を立てればいいのか?
是正処置とは何をすればいいのか?
監査結果の記録様式はどのようなものがいいのか?
このような疑問を解消し、担当者として必要なスキルを身に着けるためのセミナーは、各審査機関やコンサルティング会社で実施されています。
番外:ISOの取得のためには、設備投資などは必要なのか?
ISOでは新たな施設設備の導入は特に要求されていないため、設備投資費を考慮に入れる必要はありません。
ただ、ISO/IEC27001では、アクセスログの取得ツールや、オフィス内の入退室管理のために新たな鍵を設置するなど、コンサルティング会社からセキュリティを高めるために必要なシステムの導入を勧められることがあるかもしれません。
これらを導入することが、ISOの規格(基準)を守ることに繫がると組織が判断した場合は、その費用がかかります。
ISO認証の新規取得や更新に利用できる補助金は?
公募中または過去に公募があった全国の補助金制度をご紹介します。
実施機関・提供元によって支援内容が異なりますが、主な支援内容としては、
①認証取得活動や更新活動に対する補助
②専門家による支援融資
などがあります。
今回は前者に主眼を置いています。
これまで公募された補助金制度一覧
実施機関・提供元 | 補助金制度名 | 内容 | 助成額 | 補助率 | 補助対象のISOマネジメントシステム規格 |
|---|---|---|---|---|---|
港区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO/IEC27001 | |
文京区 | ①新規取得 | ①50万円 | ①対象経費の3分の1以内 | ISO9000シリーズ | |
江東区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO9001 | |
品川区 | 新規取得 | 60万円 | 対象経費の3分の2以内 | ISO9001 | |
公益財団法人 世田谷区産業振興公社 | ①新規取得 | ①65万円 | ①対象経費の2分の1以内 | ISO9001 | |
荒川区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の4分の1以内 | ISO9000シリーズ | |
練馬区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の3分の1以内 | ISO9001 | |
足立区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO9001 | |
江戸川区 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO9001 | |
足利市 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の30%以内 | ISOマネジメントシステム規格は全て対象(指定なし) | |
水戸市 | 新規取得 | 20万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISOマネジメントシステム規格は全て対象(指定なし) | |
藤岡市 | 新規取得 | 30万円 | 対象経費の3分の1以内 | ISO9000シリーズ | |
富岡市 | ①新規取得 | ①50万円 | ①対象経費の3分の1以内 | ISO9001 | |
公益財団法人しまね産業振興財団 | 新規取得 | 100万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO20000 | |
海老名市 | 新規取得 | 50万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISO9000シリーズ | |
船橋市 | 新規取得 | 50万円 | 50万円 | ISO9001 | |
大府市 | 新規取得 | 40万円 | 対象経費の2分の1以内 | ISOマネジメントシステム規格は全て対象(指定なし) | |
高崎市 | 新規取得 | 70万円 | 対象経費の3分の1以内 | ISOマネジメントシステム規格は全て対象(指定なし) |
本記事公開時点で募集がすでに終了している可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
年度を継続して行っている制度もあるため、来年度も募集を行うかなどは、各制度の窓口までご確認ください。上記に載っていない公募中の補助金がある可能性もあります。
自身の所属する地方公共団体や、地元の中小企業支援センターへ、類似の制度がないかご相談ください。ISOマネジメントシステム規格の他にも、「航空宇宙や食品規格といったセクター規格」「CEマークなどの特定の海外市場認証」「Pマークやエコアクション21などの国内規格」が対象になっているケースも多いです。
関心のある方はぜひチェックしてみましょう。
本記事は各自治体の公開情報に基づき補助金制度をご紹介するものであり、当社は申請・交付に関する窓口ではございません。
一切の責任は負いかねますので、制度の詳細や申請方法などに関するご質問は、必ず各制度の運営機関公式窓口へお問い合わせください。
制度・募集の締め切りに注意!
補助金の締め切りは、年度内かつ予算額に達した時点で受付終了となることが多いです。
しかし、制度によっては定員のある先着順というケースもありますので、交付申請したい補助金が見つかった場合は、迅速に行動しましょう。
補助金を利用する際に注意するポイント
申請条件・対象者
ほとんどの実施機関・提供元が地方公共団体であることからわかるように、その自治体に本社・主たる事業所があることや、地方税(法人都民税・個人住民税など)に滞納がないことなどが必須条件となっています。
また、事業継続年数、暴力団関係者が経営に関与していないこと、中小企業であることなども、ほとんどの制度で見受けられる共通傾向でした。
特に注意すべき点は業種制限です。
制度によっては、特定の業種に企業には助成されない場合もありますので、最優先で確認しておきましょう。
申請のタイミング
ISO認証を取得する前(事前)に申請が必要なのか、ISO認証を取得した後(事後)に申請しても間に合うのか、必ずチェックしましょう。
ISOの補助金は事前申請が多いため、補助金の交付が決定する前に、手続きや審査機関への支払い等を済ませてしまうと、補助金を受け取ることができないため要注意です。
例えば港区では、内部監査が完了しているかつ認証未取得であることが申請条件になりますが、一方で足利市では、認証取得が完了していることがそのまま申請条件になりますので、タイミングの見極めが重要です。
提出書類の不備や期限
「交付申請書」「認証登録書」「事業計画書」「納税証明書」「請求書などの助成対象経費の明細がわかる書類」「登記事項証明書または開業届」など、自治体に求められる書類の種類に違いがあります。
事前申請の場合は、支出予定額の説明資料として見積書や会社資料を要求されることもあります。
また、事後申請の場合は、認証登録を受けて○か月以内に提出など、時期に制限がある場合もあります。
提出書類の不備によって提出期限に遅れてしまうことがないように、早めに動き出しましょう。
交付までの資金繰り
無事申請が採択されても、補助金・交付金が実際に支払われるまでには数ヶ月かかることを想定するのがよいでしょう。
補助金が出る前提で資金を使いすぎるのではなく、しっかりと費用対効果や認証スケジュールを見極め、コンサルティング会社・審査機関・研修機関などを選定しましょう。
申請後や交付後の対応など最後まで気を抜かない
補助金を受け取った後も、一定期間の帳簿管理や、実績報告/達成報告が求められることがあります。
また、当初の申請内容に変更があった時、速やかに変更申請書を提出しなければ、取り消しの可能性もあるため気をつけてください。
当社サービスを例にした対象経費の見方
「ISO認証に係る費用」でご紹介したとおり、ISO認証にかかわる費用はさまざまです。
しかし、補助金制度では、補助対象となる経費についてしっかり定められており、すべての費用に使えるわけではありません。
補助金を最大限に活用するために、どこまで支援してもらえるのか、当社が審査機関として提供しているサービスを例にして対象経費について解説します。
認証事業「認証コース」の場合
ISOの認証登録・維持・更新を行う第三者機関として、年に1回審査を実施する「認証コース」というサービスを提供しています。
補助対象経費としては、審査料・その他のISO審査に関係する費用に該当します。
例えば港区の制度では、申請料・審査料・登録料は対象ですが、交通費宿泊費は対象外となっています。
アカデミー事業「WebMiCSコース」の場合
当社ではコンサルティングサービスは提供しておりませんが、マネジメントシステム構築に活用いただける文書管理ITツールと、専任トレーナーによる解説支援を行う「WebMiCSコース」というサービスを提供しています。
補助対象経費としては、マネジメントシステム構築費用に該当します。
例えば水戸市の制度では、「管理マニュアルの作成に係る経費、規程及び契約書類の作成に係る経費、記録類の点検に係る経費…コンサルタント料」などが明記されています。
アカデミー事業「アカデミーコース」の場合
当社では、eラーニンング講座が月々定額で受け放題となり、ISO関連セミナーへ格安で参加できる「アカデミーコース」というサービスを提供しています。
補助対象経費としては、教育訓練・研修費が該当します。
例えば世田谷区の制度では、「内部監査員・社員研修経費」と記載があるため、当社の内部監査員養成セミナーをはじめとするISO関連セミナーやeラーニング講座などが対象になり得ます。
ISOを助成金を活用して社員の成長を後押ししましょう!
- ISOの新規取得のために補助金を活用できる制度があります。
- 実施機関・提供元によって、新規取得のための費用には、審査料だけではなく、コンサルティング費用や内部監査員養成セミナー費用なども含まれる場合があります。
- 実施機関・提供元によって、ISOの更新審査料に補助金が活用できる場合もあります。
- 事前の確認では、対象経費の内容、申請のタイミングが極めて重要です。
- 必ず各自治体の公式情報を確認し、電話やメールなどで相談してみましょう!





