最終更新日:2025年11月13日
公開日:2025年11月6日
経営事項審査の得点アップに繋げよう!
建設業者がISOを取得するメリットや運用を成功させるためのポイント
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本記事では、「ISOの取得を検討中だが経審との関係が不明確」「ISOをすでに取得しているが負担が大きい」「建設業界に新しく参入したばかりでISOも経審も詳しくない」そんなお悩みをもつ建設業の組織様へ向けて、ISO認証がもたらす実利的・間接的メリットについてご紹介します。
建設業者は、顧客の要求事項(ニーズ)や法的要求事項を満たした上で、品質が高く、周囲の環境に配慮したサービスを提供することが求められます。
国土交通省の方針で、ISO9001(品質マネジメントシステム)やISO14001(環境マネジメントシステム)の活用が推奨されていることもあり、公共事業や大規模プロジェクトへの入札が主要な受注手段であったり、これから参入を検討している場合、発注先の自治体によっては、建設業者が受ける恩恵は大きいでしょう。
基礎知識からわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください!
目次
1.ISO認証と建設業界
ISO認証とは、国際標準化機構(ISO)という組織が定めた、国際的な規格(基準)に適合していることを、第三者機関が審査し、認証する制度です。
その組織が国際的な基準に合っていることを証明するものなので、社会的信頼を獲得するために非常な有効な手段の1つです。
ISOにおける国際的な規格(基準)は、大きく2つに分類されます。
一つ目は「モノ規格」で、製品などの物理的なものを対象とします。例として、非常口標識(ISO 7010)、ネジのサイズ(ISO 68)、用紙サイズ(ISO 216)があります。
二つ目は「マネジメントシステム規格」で、組織を運営する際のルール、基準、枠組み、プロセス管理の仕組みを対象とします。
今回は後者の「マネジメントシステム規格」についてご紹介します。
建設業界にISOが普及した理由
製造業界を中心に日本に広がったISOですが、建設業界にもISOが普及することになった契機があります。それが、国土交通省が建設業法の改正を行った1994年(平成6年)です。
この改正では、公共工事入札時の経営事項審査が義務化されました。
同時期に、国土交通省は、「ISO9000シリーズによる公共工事の品質保証に関する調査委員会」を設置し、ISO9000シリーズの認証取得を入札への参加条件とする一部の試行工事を使って、ISOを公共工事への入札参加条件として採用すべきかどうかの検討を始めました。
上記の国土交通省の動きを見て、国内の建設業者は一斉にISO取得へ動き出し、ISO9001、14001といった認証が、広く求められることとなりました。
参考サイト:国土交通省|ISO9001認証取得を活用した工事について | ISO9001について
参照情報: 国土交通省の取り組み経緯
建設業界に関係する規格の種類
建設業界でよく取得されるマネジメントシステム規格の種類は以下の通りです。
- ISO9001(品質) 顧客満足度の向上を目的として、提供する製品サービスのプロセスを改善していき、品質を向上させることを要求した規格です。
- ISO14001(環境) 事業活動中に発生する環境に対するリスクを洗い出し、対策することで、環境への負荷を減らし、保全することを目的とした規格です。
- ISO45001(労働安全衛生) 労働者の負傷や疾病の防止、安全で健康的な職場環境の提供を目的に、組織として仕組みを構築し、改善することを定めた規格です。
その他、ISO22301(事業継続)やISO/IEC27001(情報セキュリティ)などのマネジメントシステム規格は、業種・業界に関わらず、どのような企業でも関係してきます。
日本のISO認証数と建設業の占める割合
下の図は、国別・規格別の認証数となっています。

2023年の国別の認証数
日本の認証数の順位は、ISO9001に関しては第5位、ISO14001では第3位、ISO45001では第21位となっています。
普及率が高いのはヨーロッパやアジアですが、アメリカ、ブラジル、オーストラリア、コロンビア、メキシコなども20位以内にランクインしています。
世界一の経済大国である中国でISOが積極的に取得されていることから、ISO認証は海外進出に有効という認識は間違いないでしょう。今後、事業所を置きたい・市場を拡大したいと考えている国によって、取得を検討してみてもいいかもしれません。
また、日本国内のISO9001およびISO14001の認証数を、日本標準産業分類別に分けると、建設業は製造業に続き第2位の件数を誇ります。

【概算】2023年の業種別の認証数の割合〈ISO9001〉

【概算】2023年の業種別の認証数の割合〈ISO14001〉
2021年に、ISO9001が9060件、ISO14001が4781件だったのに対し、2023年では、それぞれ9352件と5306件と、いずれも認証数は増加しています。
ISOの世界では、建設業はリーディング産業と言っても過言ではありません。
参考サイト:ISO|ISO/CASCO - 適合性評価委員会
参照情報: ISO Survey 2023 results – number of certificates and sites per country and the number of sectors overall(ISO 2023年調査結果 - 国ごとの証明書とサイトの数、およびセクター全体の数)
ISO Survey 2023 results – number of sectors by country for each standard(ISO 2023年調査結果 - 各国別規格のセクター数)
どんな組織がISOを取得しているか調べたい時
下記のサイトでは、「公益社団法人日本適合性協会(JAB)」が認定した審査機関が登録を行った組織を調べることができます。
「建設」「土木」「建築」といったキーワードを入力して検索すると、具体的な組織名が表示されます。(JAB以外が認定した審査機関が登録した組織は調べることができません)
この機会に、ISO認証の取得をぜひ検討ください!
2.公共工事を請け負うにあたって必ず受けなければならない「経営事項審査」とは
これまで何度か登場してきた「経営事項審査(経審)」について解説します。
経審とは、国や地方公共団体、独立行政法人や政府関係機関などが発注する公共工事の入札に参加する前に、建設業許可を受けた業者が必ず受けなければならない審査です。
入札の流れとISO取得状況が評価されるタイミング
公共工事を請け負うためには、入札について理解することが必要です。おおまかな流れは下記のとおりです。

入札の流れ
入札には、「一般競争入札」と「指名競争入札」と「随時契約方式」の3種類が存在します。不特定多数の事業者が参加できる「一般競争入札」を前提に見ていきます。
公共工事の発注機関では、入札に参加するための資格基準を定めており、業者の能力を評価するために「③入札参加資格審査」を行っています。
審査を通過すれば、その発注機関の資格者名簿へ、事前登録されます。
この審査では、国で定められた「客観的事項」と、発注機関が独自に定めた「主観的事項」を点数化し、それらを合わせた総合的な評価である「総合評定」で、建設業者の等級(ランク)分けが行われます。
★ 施工能力や経営状況などを数値で評価する「客観的事項」に該当する「②経営事項審査」で、ISOの取得状況が加点対象になります。
★ 発注機関によっては、③の時に評価される「主観的事項」で、独自の加点対象として設定されている場合があります。
★ 「⑤入札へ参加」した後に、落札者を選定する手法の1つである「総合評価落札方式」でも加点対象となる場合があります。
経営事項審査の加点項目について
「客観的事項」(経審)の加点項目は、以下の通り5つに大別されます。
- 経営規模【X1】 完成工事高(工事売上高)によって、企業の施工実績や規模を測る項目
- 経営規模【X2】 自己資本額や平均利益額(利払前税引前償却前利益)によって、財務基盤の強さや収益力などの会社経営の安全性を評価する項目
- 経営状況分析【Y】 財務諸表を基に分析した負債抵抗力・収益性と効率性・財務健全性・絶対的力量によって、企業の健全性を評価する項目
- 技術力【Z】 技術職員(有資格者)の数や元請完成工事高によって、施工能力と技術者の確保状況を評価する項目
- その他の審査項目【W】 労働の状況、営業継続年数、若手の技術者育成の他、建設業者の社会的責任やコンプライアンスを評価する項目
そして各項目には、細かく加点項目が設定されており、これらを以下の式で計算することで総合的な評価点(総合評定値)【P】が求められます。

計算式
その他の審査項目【W】の一部である、「 W8 国又は国際標準化機構が定めた規格による登録状況 」に、ISOの取得状況が含まれます。

その他の審査項目【W】 項目一覧
国内の認証であるエコアクション21(EA)は、ISO14001に比べて認定にあたっての審査基準が少なく、認証手続も簡便であることから、ISO14001の5点より下位の3点です。いずれの認証も取得している場合には、これらの評点の合算は行われません。
例えば、ISO9001・ISO14001・エコアクション21(EA)をすべて取得している場合は、5点+5点の10点となります。
【W】は、「1,750/200」を乗じて算出しますので、この場合は「10点×1,750/200=87.5点」(小数点以下端数は切り捨て)引き上げられます。
そして、先程ご紹介した計算式に則って計算した総合評定値【P】は、「0.15×87.5=13.125点」引き上げられることになります。
認証の取得によって最大13点加点されることを考えると、ライバル企業との差別化という点で有効です。
主観的事項の加点項目について
「主観的事項」の例としては、次のようなものがあります。
川崎市の例(参照情報:入札情報かわさき : 主観評価項目制度の実施について)
障害者の雇用状況、災害時における本市との協力体制、建設労働災害防止協会の加入状況、ISO9001の認証取得、ISO14001の認証取得、男女共同参画、優良業者表彰、指名停止、工事成績
埼玉県の例(参照情報:工事等/埼玉県の入札参加資格関連情報(格付、発注標準額、名簿等) - 埼玉県)
工事成績、優秀工事表彰、品質管理、技術者、建設機械保有、労働災害防止、交通法令遵守、不当要求防止責任者の選任及び講習受講、SDGs、災害対応、環境への配慮(ISO14001・エコアップ認証制度・エコアクション21)、女性活躍・子育て支援、担い手確保、就労環境の改善、障害者の雇用、地域貢献、入札参加停止
このように、入札参加資格を申請する地方公共団体によっては、主観的事項と客観的事項の両方で加点を得ることが可能です。発注機関(地方公共団体)に事前に目星をつけておき、公式ホームページや入札情報サイトなどを確認しておきましょう。
3.入札加点に、ISO認証の取得がおすすめな理由
数ある加点項目の中で、ISOの取得をおすすめする理由は、点数をアップするために必要な組織の努力の中で、最も外部環境の安定に左右されず、時間がかからないためです。
経営規模【X₁】【X₂】は完成工事高や自己資本の金額から、経営状況【Y】は借入金の返済や利益率等から、技術力【Z】は技術職員数と元請完成工事高などから算出されます。
限られた資本と人材の中で、長期的な戦略を立てて、日々の資金繰りと並行して進める必要があり、現実的には段階的な対応が求められます。
つまり、【X₁】【X₂】、【Y】、【Z】の点数は、数年単位で時間をかけてアップさせていくことになります。
一方で、その他の審査項目【W】に分類されるISO認証の取得は、取得に動き出してから約1年で実現可能です。

当社のサービスを利用した場合のモデルスケジュール(現業との兼任者がプロジェクトを主導する場合)
2025年度(令和7年度)、公共工事の市場では、政府投資額が25兆円を超える見通しです。
新規参入でも短期間で成果を出しやすい、営業コストが少ない、支払いの遅延や滞納の心配がないなどのメリットから、入札参加を営業戦略上のビジネスチャンスと捉えることもできます。
参加企業が多い公共工事では、1点の差が入札の競争力を左右することもあります。落札の可能性を少しでも向上させたい!そんな組織様に、ISOの取得をおすすめします。
参考サイト:報道発表資料:令和7年度(2025年度)建設投資見通し - 国土交通省
参照情報: 令和7年度(2025年度)建設投資見通し概要|政府投資
4.入札加点に、ISOを利用する際の注意点
ISO認証を取得する際に、4つほど注意するポイントがあります。取得したはずなのに加点されない!?そういった事態を避けるために、事前に審査機関へ確認しておきましょう。
ISO認証は、IAF、認定機関、審査機関と言う流れの委託形式となっているため、IAFおよび認定機関から認定されていない審査機関から認証された場合、加点されません。
認証対象に、建設業法による建設業許可を取っている事業所すべて含むか、建設業許可を取っているすべての事業所について別々の認証を取っていることが必要です。
ISO認証を取得したことをきちんと証明できるよう、経審の受審を申請する時には、登録証(証明書)が手元にある状況になるよう、スケジュールを意識しましょう。
ISO認証には有効期限があります。取得した年月日を0年目とすると、そこから3年後が有効期限であり、3年ごとに認証更新のための審査を受けなければなりません。有効期限が切れた認証は効力を発揮しないため、うっかり受審を忘れていたということがないように、審査機関と連携しましょう。
入札参加資格や経営事項審査を受けるためや、入札に参加するための準備や手続きでわからないことがあった場合は、行政書士、建設コンサルタント、建設業協会・商工会議所、積算事務所・積算専門家、税理士・会計士などの、外部の専門家に頼りましょう。
5.建設事業者がISOの運用を成功させるコツ
建設業においては、ISO認証を取得した後、どんなふうに社内で運用していけばいいのかお悩みの組織様も非常に多いです。ここでは、ありがちな課題を解消するコツをご紹介します!
以下は、当社グループ審査機関のお客様に伺った、〈ISOの運用で工夫している点〉や〈具体的な取り組み〉についてです。(インタビューを一部抜粋)

建設工事会社
品質目標は現実的な数字で明確化しています。情報分析をして修正をしながら、チャレンジ可能な数字を目標としています。無理のない現実的な計画、頑張れば達成可能な目標の方が社員のモチベーションも上がります。また、マネジメントレビューは、半年や年1回行う会社が多いですが、当社では、部門会議を毎月開いていて、それがマネジメントレビューになっています。

設備工事会社
お客様からのクレーム内容を私が全員にメールでレポートし、同じ失敗をしないようにクレーム情報を共有しています。現在は、現場で撮影した写真による事例集の作成に力を入れており、これは外注工事供給者への作業指示、社内の教育、是正処置及び予防処置として利用しています。今年度は、失敗例を集めた「NG事例集」を作成し、リスク管理に役立てていきたいと思います。
- マニュアル・文書帳票類を作成し、更新するコツ
「現場で使えるものにすること」「経営トップの意思を反映させること」「増やさず、スリム化すること」を最優先にしましょう
- マニュアルの構成は、ISO規格の順番通りではなく、業務の流れに沿った構成にすると、読み易く、現場の声を反映した改訂を行いやすくなります。
- 「環境側面」を「環境に影響する作業」に言い換えるなど、ISO規格の難しい文言に拘らず、わかりやすい言葉で表現することも有効です。
- 手順書やテンプレートを作成する際は、現場写真付きにするなど、視覚的に理解しやすくすると、継続的に使用してもらえる可能性が高くなります。
- 保管場所を決定する際は、アクセス性の良さを考慮すると、利用率が高まります。
- マネジメントシステム構築の際は、会社の方針を現場に正しく浸透させるために、経営層が積極的に参加することが重要です。
- 無理に新しい書類を作り出さず、基本的に既存の書類(施工計画書、施工図等)はそのまま活用し、足りないものだけ追加アレンジしましょう。
- 記録を残し、管理し、活用するコツ
「簡単に記録を残せる、遡って確認できる仕組みを作ること」「単なる証拠ではなく、改善の材料にすること」「ISO専用作業にしないこと」が重要です
- 施工状況や安全対策を写真やスマホ入力で記録し、クラウドにアップロードするといった工夫で、現場における手間を減らすことが出来ます。
- ツールなどを導入して検索性を高めたり、バージョン管理を自動化することも、過去の記録を活用するうえで有効な取り組みです。
- 顧客アンケートや不適合事象、クレームの内容、それらの是正対応、効果的だったか/改善したかどうかの検証結果といった〈データ〉は、内部監査やマネジメントレビューでしっかり確認し、仕組み改善に役立て、その経緯や過程を社内に展開しましょう。
- マネジメント活動を計画し、実行するコツ
「無理のないスケジュールにすること」「現場の要望を聞いてから決定すること」「全員参加で行うこと」が重要です
- マネジメント活動は、内部監査やマネジメントレビュー、是正処置、ISO審査対応、目標管理とパフォーマンス評価、教育訓練などが挙げられます。
- 内部監査の予定は、梅雨入り前や秋口、年末~年度末といった施工ピーク時期などを外した〈被監査側が余裕のある時期を選ぶ〉のも良いでしょう。
- マネジメントレビューの予定は、月次報告や決算前といった〈既存の定例の経営会議に合わせる〉などが考えられます。
- 一部の人だけではなく、全員がISOに関する知識を持った状態で活動に参加すると、活動の意図が伝わりやすいです。
- 目標管理のコツ
「適切な目標設定を行うこと」「モチベーションを高めること」「ISO維持のためではなく、業務に直結する目標にすること」を意識しましょう
- 具体的にする、測定可能にする、達成可能にする、会社方針や戦略と関連性がある、期限を設けるなどの〈SMART原則〉を守りましょう。
- 現場のリソースなどを考慮し、達成感を感じられる指標にしましょう。表彰する、良い事例を見本として取り上げ社内展開することも有効です。
- 「安全パトロールを月2回実施」「内部監査を年1回実施」「全社員に実施」といった、マネジメント活動の実施事項を目標にしないようにしましょう。
- 例えば、燃料コスト削減のために燃料使用量削減目標を掲げることは、業務フローと一体となった目標を掲げることに繋がっています。現場で重機のアイドリングストップを徹底し、日報に稼働時間や燃料使用量を記録する欄を加えると、全員参加で目標達成まで向かうことができます。
ISO認証の取得に必要な文書・帳票類の作成をサポートする
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ツールの使い方は専任のトレーナーがバックアップするので、認証取得が初めての方も、効率的に品質・環境管理システムを構築できます。(月額9,700円~)
6.入札加点だけじゃない!ISOのメリット
最後に、他社との差別化、企業イメージや信頼性の向上といった対外的なメリット以外に、ISO認証を社内の業務改善へ上手く利用した場合に発生する間接的なメリットについてお伝えします。
まず、当社グループ審査機関のお客様に伺った、〈ISOを取得して良かったこと〉についてご紹介します。(インタビューを一部抜粋)

建設工事会社
それまで会議などで良いことを言ったりしても、なんとなく流れてしまったり、描いているものがあっても具体化しなかったりしていましたが、ISOをツールとして利用すれば実現できると感じました。
当社の仕事は公共の工事が多く、ほとんどが公的なものと言えます。お客様の厳格な品質管理に対応していましたし、きちんとした書類作りはしていましたので、ISOはスムーズに取り入れられていました。
昭和時代は、優れた先輩の技術を見てマネをして技術の伝承をしてきましたが、今の時代はマニュアルなしでは何もできない人が多い。ですから、ISOを柱に、登れるワンステップを作ることが大切です。
- 人材確保・育成・技術伝承にプラス
- 働きやすい環境や標準化された業務は、外国人材や若手の技能者の採用・定着に有利です。
- 急な異動や退職者が発生しても、スムーズな引き継ぎが可能です。
- 教育訓練プロセスに従って社員のスキルを体系的に育成し、管理できれば、施工技術の伝承や、ベテラン作業員への属人化の解消にもつながります。
7.まとめ
建設業では、ISO認証は、製造業に次いで多く取得されています。取得により、入札において有利になるという対外的なメリットの他、人材確保や技術伝承につながることもあります。また、認証を継続していくためには、経営層から現場まで一体となったマネジメントシステム改善に向けた取り組みが必要です。ISO運用のコツを押さえて、しっかりと会社の経営に役立てていきましょう。
この記事の監修者情報
アームスタンダード株式会社 編集部
1997年設立。2017年ISO/IEC27001認証サービス開始。2020年ISO9001認証サービス開始。グループ合計で年間5,500件以上の審査実績を持つ審査機関としての、長年の経験とノウハウを活かし、ISOをより活かすことができるお役立ち情報(動画・記事・ホワイトペーパー)を配信中。
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